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SCORPIONS / Sting In The Tail
2010/07/04(Sun)20:41

気に入り度★★★★
ドイツの5人組み超ベテランGroupの放つ、通算17枚目のスタジオフルレンスアルバムにして彼らの最終作、Classic Hard Rock/Heavy Metal Album。
バラードが強烈に沁みます。切ない曲調に歌詞がジワリと沁みるThe Good Die Young、中盤の転調とメロディーが冴えるバラードLorelei、メロディーが巧くパワーバンド一杯の歌唱が涙腺を刺激するSLY、ラストのThe Best Is Yet To Comeが気に入って居ます。印象的なオープニングのRaised On Rockから最後まで、徹頭徹尾気合充分で、年輪と若さを織り込んだ素晴らしい曲が並びます。
前作で吸い込んでいだGothicやHeavy Rockの色合いをほんのり残しつつ、彼らの80年代中盤から90年代にかけての、まさに彼らの円熟とパワーを漲らせて居た時代のサウンドを、今この時代に蘇らせています。その時代の曲を聴いて育った人には、ここに収録されている曲の幾つかに、以前の時代の空気を感じられるのでは。スタジオだからこそ収録しえたパワーなりサウンドかも知れませんが、一緒に年をとってきたというより、その時代に遡っているバンドと、我々の当時の心の風景と空気を共有している気がします。Middle Tempoからややアップ気味の曲調を、張りのあるKlaus Maine氏の中高域のVoがメロディアスに高らかに歌い上げ、磐石でタイトなリズム隊、堅実で鋭いRudolf Schenker氏のリフ、そして要所で華やかに舞うMatthias Jabs氏のリード、変わらない、だけどとても貴重なアンサンブルがここに在ります。
年齢を重ねた彼らは、従前歌詞に宿していた生々しい欲望を薄めつつ、とてもPureで切なく瑞々しい「恋」「愛」を曲に封じ込め、それをサウンドのパワーと上手くマッチさせ、年代を超えた説得力を得ていると思います。彼らのサウンドを形容するに「年齢を感じさせない」「衰えを感じさせない」と言う事が憚られますね、ゴルフで言うと、「マスター」といわれる人達が全米オープンなどのツアーにガンガン出て、賞金ランキングの覇を競っているようなものですから。
本作が「有終の美」というには、余りに惜しいですが、裏ジャケットの写真のように、彼らは有る意味「次」を見据えて、この世界を卒業しようとしているように思えます。彼らの前途が明るく開けていますように、そして、これまで本当にありがとう、お疲れ様でした。
投稿者:X(Peke)|カテゴリ:Middle Of Europe
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