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2016/07/26(Tue)
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MIND MAZE / Back From The Edge
2015/05/17(Sun)23:17
JUGEMテーマ:HR/HM
気に入り度★★★★
USはペンシルバニア出身3人組による、2014年後半にリリースされた2nd、Prog風味もある、骨太正統派/Power Metal Album。
オープニングのタイトル曲Back From The Edge、そこから流れる様なThrough The Open Doorで聴き手のハートを鷲掴みしてくれます。繊細なPianoから劇的にスピーディーに展開するThe Machine Stopsもお勧めです。ひんやりしたKeyを絡めたミドルテンポのMoment Of Flight、力強く疾走するシンプルなDreamwalker、8分間で様々な展開を見せるラストのOnward(Destiny Calls II)まで、粒のそろったメロディーのいい曲がずらり並びます。
どっしりと腰を据えた、シンプルな重みのあるサウンドに、適度な疾走感。keyは鳴っているもののバッキングのほんのりした味付けなので、Symphonicでは無いです。音楽的な影響は諸先輩IRON MAIDEN、HELLOWEEN、DREAM THEATERから受け、そこに力強くしなやかな女声を中心に据えた印象です。Thanksリストから、地理的も音楽的にも近いARMORYのPower Metal的アプローチを感じます。MIND MAZEの楽曲で感じたのは、リズムチェンジを絡めた展開が多彩で、且つメロディーをかなりじっくり練り込んでいる所が見事です。転調もあざとくなく、意外性とメロディーラインの美しさでアピールしています。
ゲストミュージシャン筆頭のベーシストMike Lepondさんのラインがバキバキかなり強調されているのと、メインソングライターでリードギタリストJeff Teetsさんとゲストギタリストを絡めた流麗なツインリードがインスト部分でかなり目立ったので、IRON MAIDENが乗り移った様な瞬間にニヤリ。ただそれ以外では、Jeff Teetsさんのフレージングはしっかり個性を発揮して、図太いリフに流麗なソロに大活躍。ストーリーを歌い上げるSarah Teetsさんは中域を中心に、女性ならでは張りとつやのあるVoを披露しています。
モロ先輩の味と言う所から、今後どこまで抜け出せるか、しかもメロディーのクオリティーを落とさず、オリジナリティーを増していくかが、今後のポイントかも。本作には、Jens Johansenさんを始めとした多彩なゲストが楽曲を彩っていますが、それに引きずられず、MIND MAZEの楽曲の芯をブラさなかったのは立派です。かなりいい作品を作ってくれた彼ら、次作以降も、成長が楽しみです^^
気に入り度★★★★
USはペンシルバニア出身3人組による、2014年後半にリリースされた2nd、Prog風味もある、骨太正統派/Power Metal Album。
オープニングのタイトル曲Back From The Edge、そこから流れる様なThrough The Open Doorで聴き手のハートを鷲掴みしてくれます。繊細なPianoから劇的にスピーディーに展開するThe Machine Stopsもお勧めです。ひんやりしたKeyを絡めたミドルテンポのMoment Of Flight、力強く疾走するシンプルなDreamwalker、8分間で様々な展開を見せるラストのOnward(Destiny Calls II)まで、粒のそろったメロディーのいい曲がずらり並びます。
どっしりと腰を据えた、シンプルな重みのあるサウンドに、適度な疾走感。keyは鳴っているもののバッキングのほんのりした味付けなので、Symphonicでは無いです。音楽的な影響は諸先輩IRON MAIDEN、HELLOWEEN、DREAM THEATERから受け、そこに力強くしなやかな女声を中心に据えた印象です。Thanksリストから、地理的も音楽的にも近いARMORYのPower Metal的アプローチを感じます。MIND MAZEの楽曲で感じたのは、リズムチェンジを絡めた展開が多彩で、且つメロディーをかなりじっくり練り込んでいる所が見事です。転調もあざとくなく、意外性とメロディーラインの美しさでアピールしています。
ゲストミュージシャン筆頭のベーシストMike Lepondさんのラインがバキバキかなり強調されているのと、メインソングライターでリードギタリストJeff Teetsさんとゲストギタリストを絡めた流麗なツインリードがインスト部分でかなり目立ったので、IRON MAIDENが乗り移った様な瞬間にニヤリ。ただそれ以外では、Jeff Teetsさんのフレージングはしっかり個性を発揮して、図太いリフに流麗なソロに大活躍。ストーリーを歌い上げるSarah Teetsさんは中域を中心に、女性ならでは張りとつやのあるVoを披露しています。
モロ先輩の味と言う所から、今後どこまで抜け出せるか、しかもメロディーのクオリティーを落とさず、オリジナリティーを増していくかが、今後のポイントかも。本作には、Jens Johansenさんを始めとした多彩なゲストが楽曲を彩っていますが、それに引きずられず、MIND MAZEの楽曲の芯をブラさなかったのは立派です。かなりいい作品を作ってくれた彼ら、次作以降も、成長が楽しみです^^
投稿者:X(Peke)|カテゴリ:USA、Canada
SLEEPING WITH SIRENS / Feel
2014/01/02(Thu)18:16
JUGEMテーマ:HR/HM
気に入り度★★★★☆ US出身5人組による、2013年リリースのフルレンスでは3枚目、Emo/Punc/Rock アルバム。このアルバムもかなり強烈、2013年に聴き倒したベスト盤候補です。
パワーバンド一杯でメランコリックな旋律を熱唱するアルバム序盤のHere We Go、アルバム中盤のLow、終盤のDéjà Vuの3曲が特に強烈。絶妙の緩急とRAP調の叩き付ける歌詞が強烈に突き刺さるAlone、ゆったりした展開にVoがはじけるI'll Take You There、アップテンポでマイナーキーのキャッチーなメロディーをぐいぐい押し込むThe Best There Ever Wasも結構強烈。やさしく撫でるようなエンディングの2曲SorryとSatellitesなど、捨て曲が見当たらない充実の一枚です。
本作の要は、女声に通じるしなやかさを持ち合わせた中性的なKellin QuinnさんのVoです。線の細さを全く感じさせず、図太さと迫力を兼ね備えた屈強のバッキングに溶け合って抜群の存在感を放ち、SLEEPING WITH SIRENSの唯一無二の個性を確立しています。ハイトーンで強烈なシャウト、パワーバンド一杯での張りがあり力強くも透明感を感じる歌唱、ミドルテンポ以下でのやさしく包み込むような情感、詞や曲の持つ硬軟や緩急を見事に歌い上げています。
歌詞は恋愛に基づいていますが、ネガティブな状態から力強く前進するメッセージを発信しています。特に疾走するメランコリックな旋律は、パワーバンド一杯に熱唱する事によって、歌詞の持つ「切ないけど過去と涙を振りほどいて前向きに突き進もう」とするメッセージと、激しく共鳴しているように感じます。
ミドルテンポやゆったりした曲にメジャーキー、疾走曲にマイナーキーを主に当てています。keyのオーケストレーションのほか、ストリングスのもたらす微妙なしなやかさも耳を楽しませてくれます。
僕には本作がSLEEPING WITH SIRENSの初体験なのですが、アルバム構成上「おや?」と思う展開が含まれているんです。疾走曲から疾走曲、バラードからバラード、立て続けに同じリズムパターンの曲を並べています。「おや?」を誘発させる、彼ら風の計算なのでしょうか。ある意味、フックになっているのと、2曲があたかも1曲にまとまるかのような感覚です。それにしても僕には、本作はパワーとメロディーががっちり組み合わさった、強烈な一枚でした、このアルバムに出会えてよかったと思います。
投稿者:X(Peke)|カテゴリ:USA、Canada
HAWK NELSON / Made
2013/11/06(Wed)00:20
JUGEMテーマ:HR/HM
気に入り度★★★★☆
Canada出身の、現時点では3人組による、2013年リリースの6枚目、Pop Rock/Punk Album。また、歌詞には多分に神の事が含まれ、Christian Rockにも含まれそうです。
ロングトーンの伸びやかなサビがとても印象に残りやすいアルバム序盤のWords、アルバム後半で更に伸びやかに歌い上げるFaithful、サビにユニークなメロディーをなぞるファルセットの後で弾けるような女声にはっとするEleveator、子気味良くパンチを効かせたリズムにサビのフレーズが耳に飛び込んでくるLove Like That、ミドルテンポでワンセンテンスごとに弾むように歌うAnyone But Youなどが特に気に入りました。アルバム全体の魅力を凝縮したようなオープニングWhat I'm Looking For、アコースティックギターが印象的なOutside The Linesなど、アルバム全体に隙が有りません。
曲数(12曲収録)の割に、収録時間が短い(45分弱)のは、まさにPop Rock/Punkのバンドならではの持ち味。ありふれた言い方ですが、「明るくて爽やか」「キャッチーでコンパクト」な曲がぎっしり。バラード調の曲など、ロングトーンでゆったりと歌い上げるサビは、メジャーキーに乗った前向きなメッセージと相まって、スカッと晴れ渡った大空、光が周りに溢れる様な、爽やかなイメージを醸してくれる気がします。
Voの声質はクリアトーンで少しハスキー、声そのもので圧倒するのではなく、パワーバンドでしなやかに丁寧に明るく歌い上げています。リズムパターンはとても豊富で、強く押す所はキレるリズムやエレクトリカルな味付けを施し、優しい所はピアノやアコギの繊細な音色がジワリと心に染み込んできます。アレンジはライブでの再現の重視ではなく、曲を盛り上げるにふさわしい楽器やコーラスをふんだんに塗し、音圧が掛からない程度に奥行きや隙間を残しつつ、手厚い雰囲気を感じます。このあたりは長いキャリアとビルボードで実績のある、バンドの貫録かも。
歌詞には神への無上の愛を、平易な言葉で表現したものが多く含まれます。ただし、神を歌った歌詞でも、愛を捧げる対象を神ではなく、恋愛対象の人間にも置き換えられるのも有り、聴き手が曲の世界に入りやすいと感じます。メッセージとメロディー、両方共がとてもよく練られており、アルバムの流れの中で曲のバリエーションが多いのに、アルバム全体がしっかり纏まっていると感じます。明るい爽やかなメロハーが好きな方々には、かなりお勧めできそうです。本作、この後もしっかり楽しみたく思います。
気に入り度★★★★☆
Canada出身の、現時点では3人組による、2013年リリースの6枚目、Pop Rock/Punk Album。また、歌詞には多分に神の事が含まれ、Christian Rockにも含まれそうです。
ロングトーンの伸びやかなサビがとても印象に残りやすいアルバム序盤のWords、アルバム後半で更に伸びやかに歌い上げるFaithful、サビにユニークなメロディーをなぞるファルセットの後で弾けるような女声にはっとするEleveator、子気味良くパンチを効かせたリズムにサビのフレーズが耳に飛び込んでくるLove Like That、ミドルテンポでワンセンテンスごとに弾むように歌うAnyone But Youなどが特に気に入りました。アルバム全体の魅力を凝縮したようなオープニングWhat I'm Looking For、アコースティックギターが印象的なOutside The Linesなど、アルバム全体に隙が有りません。
曲数(12曲収録)の割に、収録時間が短い(45分弱)のは、まさにPop Rock/Punkのバンドならではの持ち味。ありふれた言い方ですが、「明るくて爽やか」「キャッチーでコンパクト」な曲がぎっしり。バラード調の曲など、ロングトーンでゆったりと歌い上げるサビは、メジャーキーに乗った前向きなメッセージと相まって、スカッと晴れ渡った大空、光が周りに溢れる様な、爽やかなイメージを醸してくれる気がします。
Voの声質はクリアトーンで少しハスキー、声そのもので圧倒するのではなく、パワーバンドでしなやかに丁寧に明るく歌い上げています。リズムパターンはとても豊富で、強く押す所はキレるリズムやエレクトリカルな味付けを施し、優しい所はピアノやアコギの繊細な音色がジワリと心に染み込んできます。アレンジはライブでの再現の重視ではなく、曲を盛り上げるにふさわしい楽器やコーラスをふんだんに塗し、音圧が掛からない程度に奥行きや隙間を残しつつ、手厚い雰囲気を感じます。このあたりは長いキャリアとビルボードで実績のある、バンドの貫録かも。
歌詞には神への無上の愛を、平易な言葉で表現したものが多く含まれます。ただし、神を歌った歌詞でも、愛を捧げる対象を神ではなく、恋愛対象の人間にも置き換えられるのも有り、聴き手が曲の世界に入りやすいと感じます。メッセージとメロディー、両方共がとてもよく練られており、アルバムの流れの中で曲のバリエーションが多いのに、アルバム全体がしっかり纏まっていると感じます。明るい爽やかなメロハーが好きな方々には、かなりお勧めできそうです。本作、この後もしっかり楽しみたく思います。
投稿者:X(Peke)|カテゴリ:USA、Canada
YELLOWCARD / Southern Air
2013/07/27(Sat)21:43
JUGEMテーマ:HR/HM
気に入り度★★★★ USはフロリダ出身5人組による、2012年リリースのフルレンスでは8枚目、Pop/Punk/Aternative Rock Album。
陰りのあるメロディーに燃え盛るアツい展開を持つSurface Of The Sun、夏の日差しをイメージさせる明るく爽やかなAlways Summer、シンプルにボトムのパンチが効いたHere I Am Aliveの連続した3曲の流れが特に気に入りました。圧倒的に疾走してツインリードのユニゾンも聴けるRivertown Blues、直後にアコースティックギターでクールダウンするようなTen、オープニングでアルバムの魅力を凝縮したようなAwakening、アップテンポに3拍を取り入れたSleep In The Snowなど、全編良い曲が一杯です。
8作目にして僕は初めて彼らのサウンドに触れました。先ず新鮮なのが、彼らがSean Mackinさんというヴァイオリニストを擁しており、彼が曲中でかなりテクニカルで美しいソロを披露している事。また更に、ライブ映像から、彼が奏でる音色が屈強のメンバーの出すパワフルなサウンドに負けておらず、アルバムで聴ける美しいソロを、激しいアクションを交えながらきちっと演奏してるのが凄い。
曲調のバリエーションは豊富。ミドルテンポを中心に、ぶっちぎって疾走する曲から、アコースティックギターでしっとり聴かせる曲、3拍を交えたり、メジャーキーを中心にマイナーキーの曲を所々で織り交ぜたり、アルバムの中で様々な曲調を楽しめ、それらが39分の中でメリハリや流れを作り出しているかのようです。バイオリンの音色の持つあたたかさ、しなやかさ、清涼感をサウンドに織り交ぜる事で、バリエーションにさらに広がりを与えている気がします。
ベテランの域に達しているバンドならではの構成力、と言えそうです。39分間に10曲、どれもキャッチーなメロディーと、独特の爽やかさを纏って、絶妙の緩急を付けられた構成で、一気に聴かせてくれます。友人に紹介してもらった一枚、かなり楽しめました。今度、フジロックにも来るみたいですね、バンドも参戦される方々も、目いっぱい楽しんでほしいです(^^)
投稿者:X(Peke)|カテゴリ:USA、Canada
INTRUDER / Live To Die
2013/06/08(Sat)22:14
JUGEMテーマ:HR/HM
気に入り度★★★★ US出身4人組による、1987年リリースの1st、Thrash/Power Metal Album。
個人的には繊細なアコースティックギターに続いてドラマティックに疾走するKiss Of Deathが秀逸です。オープニングの戦闘機のSEからぶっちぎるCover Up、A面ラストをクールにドラマティックに飾るLive To Die、アルバムラストをこれもクールに疾走して締めくくるT.M.(You Paid The Price)が気に入ってます。ほか、やっぱり心地よい疾走パートを含むVictory In Disguise、ぶつぶつしたリフがかっこいいBrind Rageが好きです。
やはりこのバンドの持ち味はぶっちぎる疾走感とザクザク刻みまくるリフのかっこよさ、切り裂くようなハイトーンがそこに乗って、高揚感とカタルシスで気持ちよく首が振れる一枚でした。プロダクションは現在ほど洗練されておらず、2nd以降のANTHRAXが得意にしていたHardcore Punkベースの、残響をあまり掛けないキシキシした感じのギターサウンドと、ラウドなスネアドラムが満載です。曲の構成は疾走感とリフのかっこよさに頼ったシンプルなつくりで、時折初期METALLICAを彷彿する正統派ベースの曲調と、IRON MAIDENやMETAL CHURCHなどで聴かれる、スピードダウンとアコースティックギターでじわっと緩急とメロディーの硬軟をメリハリをつけて、スピードパートの破壊力を際立たせている感があります。James Hamiltonさんの中域から上のレンジが広く、爆発力のある歌唱が魅力。Arthur Vinettさんの熱いギター、パンチが効いたDsサンドなど、魅力が一杯です。
よく聴くと、Dsのフィルインでちょこっと「?」な部分があったり、タメを通り越してややモタリ気味な所は、まあ、有ります。が、粗削りな所もすべて疾走するクールなリフがすべて救っている気がします。本作、ジャケットの絵がこんななので、何の情報も無ければスルーだったところ、Burrn!レビューがきっかけで本作を手にすることができました。本作は本当に良いアルバムだったと思います。ただ、個人的にはこれ以降の彼らには、残念ながら本作ほどのインパクトを感じることができませんでした。
投稿者:X(Peke)|カテゴリ:USA、Canada
ICON / Night Of The Crime
2013/03/28(Thu)23:36
JUGEMテーマ:HR/HM
気に入り度★★★★☆ US出身、発売当時5人組による、1985年リリースの2nd、AOR/Melodic Hard Rockアルバム。
序盤のMissingの沈み込む透明感、前曲の抒情がHeavinessともとてもマッチするDanger Calling、LA的明るさと抒情が絶妙にブレンドしたShot At My Heartが出色です。KeyとGuiterの泣きが胸を締め付けるFrozen Tears、オープニングで強いメロディーを見せつけるNaked Eyes、終盤で力強さと泣きがかみ合うHangry For Loveなどなど、徹頭徹尾憂いを湛えた強いメロディーが支配する、素晴らしいアルバムと思います。
80年代前半に活躍した産業ロック群の、キャッチーさと適度なHeavinessに、たっぷり抒情と泣きを加えたアルバムです。デビュー作「聖なる彷徨」に続くアルバムで、デビュー作ではかなりストロングで正統派然とした楽曲を擁した方向性から一転、スピードを入れず音圧に頼らず、厚くメロディアスなコーラスを大胆に取り入れ、ツインリードでは美しいハーモニーを所々で決め、デビュー作ではスパイス程度だった抒情や泣きの持つ魅力を大幅に伸長させ、メロディーの魅力を前面に押し出した一枚となりました。AOR的な魅力のある本作ですが、Instrumental曲でもしっかり楽器ごとのポテンシャルを見せつけているのと、当時のグループショットでも(当時としては)シャープで洗練された印象を与えつつ、Metallicに纏めていて、軸足はあくまでもHM/HRです。Voは1stでの力強さに加え、しっとり歌い上げる懐の深さも見せつけ、アルバム全体で楽曲の硬軟にメリハリをもたらしています。
本作のUSでの評判は当時から芳しくなく、本作が再発された現在でも日本での高評価とは雲泥の差が厳然として残っているようです(時折見かける欧米のレビューは、目を覆わんばかり)。当時の「失敗」との評価で、泣きを大幅に後退させたアルバムを彼らは作り、その後も「成功」を手にしないまま、彼らは一旦シーンから消滅。「良い」アルバムが必ずしも、バンドを成功に導かない一例となってしまいました。いろんな方の評価をきっかけに、僕が本作を手に入れたのは、2012年になってから。当時からこのアルバムに触れていれば、そういう人が多ければ、彼らの未来は変わっていた、のかな。ずっと語り継いでいきたい「名盤」だと、僕は思います。
投稿者:X(Peke)|カテゴリ:USA、Canada
SURGIN' / When Midnight Comes
2013/03/17(Sun)23:29
JUGEMテーマ:HR/HM
気に入り度★★★★ US出身6人組による、1985年リリースの1st、Melodic Hard Rock Album。
2曲めにShot Through The Heart、Bon Joviの1st収録バージョンに慣れた感覚ではとてもメランコリックに響きます。A面ラストの優しく柔らかいバラードNot Done Lovin You、Midlleテンポで陰りのある旋律を力強く押し出すHeartbeat Away、アルバム終盤で躍動感がかっこいいHot Nightが特に好きです。オープニングのタイトル曲When Midnight Comes、B面出足のパワーバラードHands Of Time、アップテンポでかっこよく迫るTurn The Radio On、など、聴きどころはたっぷり、期待通りのメロハーなサウンドです。
作曲者として活躍されているJack Pontiさんが率いていたバンドSURGIN'。メランコリックな旋律、ちらほらと含まれるアップテンポの楽曲、そして何より、聴き手のツボをピンポイントで刺激するキャッチーなメロディーセンス、それが全編しっかり埋め尽くされていて、リリースから30年が経とうとしている今でも、かなり聴き応え手ごたえを感じさせてくれます。2ndの頃のICONを元気にして少し泣きを弱めた感じ、お国柄か、テクニカルなパートを減じたTOUCHやNEW ENGLANDに通じる雰囲気を感じます。Jon Bon Joviさんと共作する事で、複数の曲でやはり1stの頃のBON JOVIの雰囲気が出ているのも興味深いです。Key担当が2名在籍してるのが珍しいですが、アレンジは1人でも十分かな、さほど演奏や音作りで前に出てきてないですね、Jack Pontiさんが担当しているGuiterもポイントを押さえて熱くカッコいいソロが決まります。
本国USAでは大手EMI Americaが手掛けて居た本作、遂に日本盤は出なかったと記憶しています。勿体無い・・・。そのおかげで、国内外で本作は現在特にCDでプレミアがついて出回ってます。国内ではAmazonで8000円台とか。僕はCDへは手が出なかったので、LP盤を送料込みで1900円でGetできました、ラッキーです。ポップセンス満載でコンパクトでキャッチーなアルバムは、やはりMelodic Hard Rock Fanには一度聴いておきたい一枚では。機会があれば是非聴いてほしいですね。
それにしても、今はレコードからWaveファイルで録音すると、原音がそのまま録音出来て、以降レコードに針を落とさなくても美しい音が聴ける、とてもありがたいことです・・・。
投稿者:X(Peke)|カテゴリ:USA、Canada
HALESTORM / The Strange Case of
2013/03/07(Thu)00:24
JUGEMテーマ:HR/HM
気に入り度★★★★
USはPennsylvania出身の4人組による、2012年リリースの2nd、Drive感満載のEmo/Hard Rock Album。
Heavyでミステリアスなシャッフルで感情を叩きつける様なMz.Hyde、しっとり始まりブリッジとサビで激しく盛り上がるBeautiful With You、Piano一本で切ない出足から力強くハードに歌い上げるBreak In、名曲Thrillerを彷彿させるミステリアスなYou Call Me A Bitch Like It's A Bad Thing、Lastを飾る王道American Rock風Here's To Us等が特に気に入りました。のっけから元気に暴れるLove Bites、明るくも切ないバラードIn Your Roomなど、全編キャッチーでカッコいいです。
40分間で12曲、どの曲もコンパクトにキャッチーに纏まっています。音楽性は彼らのバイオを参考にすると、聴いて育った80年代のHard Rockをベースに、Alternative/Emo Rockの空気をいっぱいに吸い込んで、一気に吐き出した様に感じます。前作のデビューから音楽的共通項が多いと思われるSHINEDOWNやFLYLEAFなどと数えきれないライブをこなし、DsやBは叩き上げた安定感が漂います。図太く地べたを這うような腰の据わったHeaviness、それをバックにしなやかで男勝りのパワーを見せつける、Pat Benetar位火傷しそうなくらい熱いLzzy Haleさんの歌唱は、しっとり女の子を演じているとき、周りの男ども叩きのめす位パワー全開のとき、いずれもとても表情豊かに、歌の心をとらえて役を演じきっているように見事に歌い上げています。彼女の歌を中心に、バックはJosegh HottingerさんのGuiterが熱く図太く、ソロにリフに大活躍してます。
2012年Loud Parkに出演した彼ら、きっとこれまで培ってきた実力を如何なく発揮したのでは。女性をフロントに据えたバンドは数知れませんが、ずば抜けたキャッチーさとLzzyさんのタレントで、HALESTORMは個性を確立していると思われます。今後もコンスタントに活動するのを見守りたいです。良いアルバム、かなり楽しめました。
気に入り度★★★★
USはPennsylvania出身の4人組による、2012年リリースの2nd、Drive感満載のEmo/Hard Rock Album。
Heavyでミステリアスなシャッフルで感情を叩きつける様なMz.Hyde、しっとり始まりブリッジとサビで激しく盛り上がるBeautiful With You、Piano一本で切ない出足から力強くハードに歌い上げるBreak In、名曲Thrillerを彷彿させるミステリアスなYou Call Me A Bitch Like It's A Bad Thing、Lastを飾る王道American Rock風Here's To Us等が特に気に入りました。のっけから元気に暴れるLove Bites、明るくも切ないバラードIn Your Roomなど、全編キャッチーでカッコいいです。
40分間で12曲、どの曲もコンパクトにキャッチーに纏まっています。音楽性は彼らのバイオを参考にすると、聴いて育った80年代のHard Rockをベースに、Alternative/Emo Rockの空気をいっぱいに吸い込んで、一気に吐き出した様に感じます。前作のデビューから音楽的共通項が多いと思われるSHINEDOWNやFLYLEAFなどと数えきれないライブをこなし、DsやBは叩き上げた安定感が漂います。図太く地べたを這うような腰の据わったHeaviness、それをバックにしなやかで男勝りのパワーを見せつける、Pat Benetar位火傷しそうなくらい熱いLzzy Haleさんの歌唱は、しっとり女の子を演じているとき、周りの男ども叩きのめす位パワー全開のとき、いずれもとても表情豊かに、歌の心をとらえて役を演じきっているように見事に歌い上げています。彼女の歌を中心に、バックはJosegh HottingerさんのGuiterが熱く図太く、ソロにリフに大活躍してます。
2012年Loud Parkに出演した彼ら、きっとこれまで培ってきた実力を如何なく発揮したのでは。女性をフロントに据えたバンドは数知れませんが、ずば抜けたキャッチーさとLzzyさんのタレントで、HALESTORMは個性を確立していると思われます。今後もコンスタントに活動するのを見守りたいです。良いアルバム、かなり楽しめました。
投稿者:X(Peke)|カテゴリ:USA、Canada
THEOCRACY / As The World Breeds
2013/03/02(Sat)11:44
JUGEMテーマ:HR/HM
気に入り度★★★★
USはジョージア出身の5人組による、2012年リリースの3rd、Melodic Power Metal Album。バンドの扱うテーマから、クリスチャン・メタルとも捉えられています。
アップテンポでキャッチーで爽やかなコーラスが弾けるThe Master Storyteller、転調から爆走した後サビでメランコリックな30 Pieces Of Silver、印象的なコーラスが躍動するAlter To The Unknown God、シンプルで明るい疾走曲Light Of The Worldはかなり気に入りました。オープニングの大曲I Amでドラマティックで複雑なVoワークを見せつけます。伸びやかで明るいメロディーとハイトーンのNailedも、ラスト劇的で前向きなテーマ曲As The World Bleedsもいい、印象的な曲がちりばめられています。
マルチプレーヤーで中心人物であるMatt Smithさんの良く伸びる安定したハイトーンに、疾走感をたっぷり含んだカッコいいリフ、シンプルさとは対極の緩急を効かせたドラマティックな曲の展開、そこに乗るメロディーはとても明快で解り易く即効性や説得力に富んでいて、ただのMelodic Power Metalに収まらないいろんな影響を自分たちなりに消化して纏め上げていると思います。Wikiには影響を受けたバンドとしてKANSASやRUSHが挙がっていますが、所謂Prog Metalで特徴のある急激で意表を突く変調子は含みません。寧ろ音楽的な主成分は、HELLOWEENやHEAVENLYなど欧州のMelodic Speed Metalの持つスピード感とリフとハイトーンVoの絡ませ方、ドラマティシズムではSYMPHONY XやSAVATAGE(特にオープニング曲)らの手法を巧く利用していると思います。疾走パートでのThrash Beatでは欧州の風味だけでなく、そのサウンドの馬力にUSを一時席巻したANTHRAXらUS産Thrash Metalのルーツを感じました。
曲ごとにインパクトの強弱に差があり、思わず飛ばしたくなってしまう曲が残念ながら存在すると感じます。反面、パワーとメロディーとメッセージ性がマッチした曲については、最高に近いカタルシスを味わえます。演奏もVoも一級品の彼ら、素晴らしい一枚を僕らに届けてくれながらも、まだまだ更に高みを目指せるポテンシャルを知らせてくれていると思います。
気に入り度★★★★
USはジョージア出身の5人組による、2012年リリースの3rd、Melodic Power Metal Album。バンドの扱うテーマから、クリスチャン・メタルとも捉えられています。
アップテンポでキャッチーで爽やかなコーラスが弾けるThe Master Storyteller、転調から爆走した後サビでメランコリックな30 Pieces Of Silver、印象的なコーラスが躍動するAlter To The Unknown God、シンプルで明るい疾走曲Light Of The Worldはかなり気に入りました。オープニングの大曲I Amでドラマティックで複雑なVoワークを見せつけます。伸びやかで明るいメロディーとハイトーンのNailedも、ラスト劇的で前向きなテーマ曲As The World Bleedsもいい、印象的な曲がちりばめられています。
マルチプレーヤーで中心人物であるMatt Smithさんの良く伸びる安定したハイトーンに、疾走感をたっぷり含んだカッコいいリフ、シンプルさとは対極の緩急を効かせたドラマティックな曲の展開、そこに乗るメロディーはとても明快で解り易く即効性や説得力に富んでいて、ただのMelodic Power Metalに収まらないいろんな影響を自分たちなりに消化して纏め上げていると思います。Wikiには影響を受けたバンドとしてKANSASやRUSHが挙がっていますが、所謂Prog Metalで特徴のある急激で意表を突く変調子は含みません。寧ろ音楽的な主成分は、HELLOWEENやHEAVENLYなど欧州のMelodic Speed Metalの持つスピード感とリフとハイトーンVoの絡ませ方、ドラマティシズムではSYMPHONY XやSAVATAGE(特にオープニング曲)らの手法を巧く利用していると思います。疾走パートでのThrash Beatでは欧州の風味だけでなく、そのサウンドの馬力にUSを一時席巻したANTHRAXらUS産Thrash Metalのルーツを感じました。
曲ごとにインパクトの強弱に差があり、思わず飛ばしたくなってしまう曲が残念ながら存在すると感じます。反面、パワーとメロディーとメッセージ性がマッチした曲については、最高に近いカタルシスを味わえます。演奏もVoも一級品の彼ら、素晴らしい一枚を僕らに届けてくれながらも、まだまだ更に高みを目指せるポテンシャルを知らせてくれていると思います。
投稿者:X(Peke)|カテゴリ:USA、Canada
NICK BLACK / Hollow
2013/02/21(Thu)00:54
JUGEMテーマ:HR/HM
気に入り度★★★★ USはカリフォルニア出身の4人組による、2008年の1st自主制作盤、Emo/Alternative Rock Album。
陰りのある悲しすぎるメロディーが沁みるFall To Pieces、Sorry、サビでのオクターブ違いのコーラスが泣きのメロディーに映えるThe Reason Whyなどが特に気に入りました。HEARTのカバーBarracudaもオリジナルと違う解釈がこのアルバムととてもフィットしてます。1曲目にこのアルバムに誘うジワリカッコいいIt's Over、似たテンポで陰りと湿り気を帯びたTogether、沈み込むような暗くもの悲しいBeside You、ラストの優しさが染み渡るHollowなど、キャッチーで良いメロディーが一杯です。
Emo/Alternative風の適度なエッジや重みに、甘くなり過ぎないキャッチーさ、そこに独特の泣きが乗りますが、既にMajorで活躍している方々とは(SAOSINやAIDENなど)若干異なり、顔がぐしゃぐしゃな程大泣きするわけでもなく、サビにかけてじわっと涙があふれるような感じです。ややハスキーなMatt McMullenさんのVoを中心に据え、かっこよくタイトに纏まったリズム隊に、派手さは無いものの要所でいいプレーを聴かせるClay DaviesさんのGuiterからサウンドが成り立ってます。とてもシンプルでメロディー重視なサウンドですが、自費出版にも関わらず、音の密度やクリアさなどは他の大手のアルバムに引けを取りません。メロディーはじっくりしっかりよく練られていると感じられ、決してスピード感に頼るでもなく、スピードを落とした曲でもメランコリックなメロディーが、サビを彩るコーラスが、しっかり心に刺さってきます。
メロディーを盛り上げるアイデアが曲ごとに光る、大健闘の一枚だったと思います。パワーバンドで涙腺を突き刺すタイプとはちがう、じわっと沁みだしてくるようなもの悲しいメロディーを武器に、頑張ってほしかったところです。この後彼らはアルバムを出しますが、残念ながら泣きの部分が後退してしまいます。バンドはまだ存続しているようなので、時折マイスペなどを覗いては新曲をチェックしたいところです。
投稿者:X(Peke)|カテゴリ:USA、Canada